一般的に一軒家でもマンションでもバルコニーって必ず一ヵ所はありますよね。
近年では、洗濯物に花粉や大気汚染物質が付着するのを避けるために浴室乾燥機で衣類を乾かしたり、洗濯乾燥機を設置して外干しをしない家庭も増えてきました。全くバルコニーに出ないのでバルコニーはいらないと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は一軒家を建築するにあたってバルコニーを設置する理由とバルコニーに替わる代替案とその注意点を解説していきたいと思います。
なぜバルコニーをつけるの?
バルコニーを設置する理由は様々ですが、主に下記の4点が挙げられます。
1.衣類・布団を干すため
2.室外機を設置するため
3.火災時の消火・救助活動のため
4.住宅メーカーの標準仕様で決まっているため
衣類・布団を干すため
こちらは言わずもがなですね。
洗濯物を外干ししたい方で、家に洗濯物を干せる庭を設けない場合は基本的にバルコニーで干すことになります。
また、2階以上の階に洗濯機があるようなご家庭では階段の上り下りが大変なのでその階のバルコニーで干す方が効率的です。
同じ理由で布団などの大きいものを外干しする際はバルコニーで干した方が楽に済ませますね。
代替案:ランドリールーム
ランドリールームとは衣類の洗濯~干すまでの作業を行う部屋のことです。
家事動線を良くするために基本的に脱衣室の隣に設けます。
できるだけ衣類や布団を外干ししたい、という方にはぜひ検討してほしい部屋です。
ランドリールームを設置するときは風通しや日光が室内に入るかを検討します。
ランドリールームを設置する際の注意点は、部屋が増える分建築費が高くなってしまうことです。
できるだけ費用を抑えるために、独立したランドリールームを取らずに、洗面脱衣室を広く取るなどで照明や建具等を減らすなどの方法があります。詳しくは設計士に相談してみましょう。
室外機を設置するため
2階以上の階にエアコンを設置した場合で、間取りの関係で地上に室外機を置けない場合はバルコニーに置けないか検討します。
もしバルコニーがない場合は外壁に取付金具を付けて設置しますが、室外機の振動で経年劣化がしやすくなります。定期的に取付金具の点検が必要になってきます。
火災時の消火・救助活動のため
建築基準法上、3階建以上の住宅を建てる場合は3階以上の階には道路に面する外壁に非常用進入口に代わる開口を設けないといけません。非常用進入口に代わる窓とは、幅75cm×高さ1.2mか、直径1m以上の円が内接する開口のことです。
道路に面する位置に非常用進入口に代わる窓を設置できれば問題ないのですが
計画上できない場合があります。そういう時にはバルコニーから掃き出し窓であれば条件を満たすことができるのでバルコニーに設置することが一般的です。
平屋と2階建は非常用進入口は不要です。
まとめ
バルコニーが必要になるケースをご紹介しました。
これらの条件に当てはまらない場合はバルコニーなしでプラン検討してみても良いでしょう。